ご入園おめでとうございます。
美しく咲いたチューリップの花を見ると、童謡『チューリップ』の歌詞を思い出します。
「 咲いた 咲いた チューリップの花が
並んだ 並んだ 赤 白 黄色
どの花みても きれいだな 」
私たち大人にしてみると、大人の何分の一という短い時間しか生きていない幼い子どもたちですが、そのちいさな命は、今、このひと時を輝いて生きています。日々、さまざまなことを経験しながら成長していく、その一生懸命な姿は、赤、白、黄色と、どの子も輝いています。
その姿をなにか別の物や他人と比べる必要は、まったくありません。「こんな子どもになってほしい」という願いをもつことは大切なことですが、他と比べる必要はないのです。
子どもさんのそのままの姿を見てあげていただきたいと思います。そしてそのままの気持ちを受けとめてあげてください。
長府幼稚園では毎年、テーマを掲げています。
今年は大きなテーマとして「ほめてあげよう」ということを心がけます。幼稚園でも実践していきますが、どうぞみなさんもご家庭で心がけてみてください。
子どもたちをほめる、友だちをほめる、仕事の仲間をほめる。そして夫婦でほめあう。
「ほめる」という行為は無意識にできるものではありません。相手をよく見ていないとほめることはできないのです。ほめることができるということは、その人のことをよく見ているということなのです。相手のことをよく見て、良いところを見つけたら、ほめてあげましょう。きっと笑顔の輪が広がっていくはずです。
暗いニュースの多い現代社会、もっともっと大人には元気になってほしいと思います。うつむいていたら相手のことも見えてきません。しっかり背中を伸ばして顔を上げると、もっともっと広い世界が見えてくるはずです。笑顔は自分一人で作るものではありません。相手からいただくものです。お父さん、お母さんも子どもたちのことをしっかり見つめてほめてあげて、子供たちから笑顔をもらってください。
本日は、ほんとうにおめでとうございます。
南無阿弥陀仏(称名)
(2008.4.10入園式にて)
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