3月下旬から咲き始めたチューリップが入園式の前に散ってしまわないかと心配していましたが、朝、花びらを開いて、夕方閉じて・・・を繰りかえし、赤・白・黄と色とりどりの満開の花が新しい学年の園児たちを迎え入れてくれました。
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新学期が始まる少し前、茎が長く伸びて曲がってしまったチューリップ、頭(花)が重くて、首をたれているチューリップを見ながら考えました。
「何かつっかい棒をしてやって、まっすぐに伸ばしてやろうか。」
「でも、よく考えてみたら、曲がったままでもいいんじゃないかな?」
幼稚園の先生たちと相談して、お日さまの当たる方向へ、向きを変えてみました。
そうすると、チューリップは、お日さまの方向へ向きを変えながら、まっすぐ伸びていこうとするではありませんか。
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子どもの成長も同じことなのかな、と思います。私たち親は、何とかして子どもを助けてやりたいと思っています。曲がったチューリップに棒を添わせ、まっすぐに伸ばしてやることも一つの方法でしょう。でも、チューリップがお日さまに向かって伸びていくように、その子自身がもっている伸びていく力を大切にして、支えてやることも大事な方法ではないでしょうか。
大人はつい、棒を添えて、まっすぐに子どもを育てないといけないと思ってしまいます。しかし、棒を添えなくても助ける方法は、他にいくらでもあります。 |
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さて、今年のテーマは『いっぱいあそぼう』です。子どもの生
活はすべてが遊びです。この遊びが子どもを成長させます。いっぱい遊んだら、「あしたは何しようかな。」「○○ちゃんと今日の続きをしよう。」「あの箱とあの箱をくっつけてロボットにしよう。」「イチゴは赤くなったかなぁ。虫さんが食べてないかなぁ。」「雨が降り始めたけれど、あのアリの巣はどうなっただろう。どうしたら助けられるかなあ。」と夢がふくらみ、ワクワク・ドキドキします。
― 夢は、自由な想像力です。―
自分が育てたいっぱいの夢が、自分を育てます。そしてドンドン新しい夢が生み出されていきます。そして、苦しい時、この夢が自分を支え助けてくれます。
毎日々々夢み、いっぱい遊んで、夢を育てられる子どもになってほしいと願っています。 |
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子どもは大人になるために、今があるのではありません。
みんな“今”を精一杯、夢みて生きています。
赤・白・黄色・・・その色、その色を精一杯、輝かせることができるように、支えていってあげてほしいと願っています。 |
長府幼稚園 (2010.4.1 入園式・母の会にて)
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